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sajou no hana オフィシャルインタビュー公開

【2018.8.22 Up】sajou no hanaメンバー全員インタビュー

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――渡辺翔さんを中心に結成されたsajou no hanaですが、sanaさんはヴォーカリストとして声がかかった時はどんな印象を持ちましたか?
sana ビックリしました。元々バンドを組むという発想が私にはなかったし、ずっと1人のソロシンガーとしてやっていくものだと勝手に思っていたので。基本的には私、怖がりなんですよ(笑)。新しいことを受け入れることも、慎重になってしまうというか。
――最初は受け入れるまで時間がかかった?
sana だって、翔さんってすごい方じゃないですか。
渡辺翔 そんなことないから(苦笑)。
sana だからシンガーとして「私で大丈夫かな?」って、正直に言うと思ってしまって。プレッシャーはやっぱり感じました。最終的には「私に何ができるか」を考えながらも、「やってみよう。飛び込んでみよう」って思ったんです。バンドのような仲間を持つことははじめてですが、心強いメンバーで本当に良かったなって思いましたね。
――キタニさんは?
キタニタツヤ 声をかけてもらう前から、翔さんがこれまでやられてきた仕事のことはもちろん知っていたし、「売れっ子の人」ってイメージを当たり前のように持っていて。そんな翔さんから誘ってもらえたのは、素直に嬉しかったです。ただ、僕はスマイルカンパニーに入ってまだ日も浅かったから、声がかかったことにまずビックリしてしまって。とはいえ、二つ返事でOKはしたんですけどね(笑)。まず面白いことができそうだし、僕はJ-POPに対してカウンターみたいな音楽を示したいと考えていて、それを音楽作家としてではなくバンドとしてやれるのは、チャンスだと思ったんです。僕の野望を叶えるという意味でも、バンドに誘ってもらえたのは嬉しかったですね。
――渡辺さんは2人のメンバーをどのように捉えていますか?
渡辺 sanaちゃんは、最初にオーディションで見たときよりも今はかなり成長しているなという印象があって。まだすごく若いので、これからの伸びしろも間違いなくある。今までは100%の力を歌に込めるようなパワフルなスタイルでしたけど、表現力という意味ではより振り幅がつけられれば最強のヴォーカリストになると思っていて。たとえば、静寂とか空虚さとか悲しみとか。そういう歌に関しては、今まさにsajou no hanaで突き詰めているところかもしれません。そしてキタニ君は、まず髪が長い。
キタニ 何ですかそれ(笑)。
sana 私の第一印象も「髪長っ!」だったから(笑)。
渡辺 かっこいいよね。坊主だったらバンドに入れるかどうか考えたと思う(一同笑)。本当の意味でハイブリッドだと思うんですよ。作詞をさせても言葉選びのセンスがあるし、メロディもアレンジもハイセンスだし、ベーシストとしても活動していて。こんなに頼れる仲間は他にいないだろうと思いますから。sajou no hanaはバンドなので、僕が曲を書いて彼がアレンジをしたり、彼が曲を書いて僕が作詞をすることもあるし、完全に彼が1曲を仕上げることもある。でもそこから生まれるさまざまな化学反応がとにかく楽しみでした。「夢の中のぼくらは」はキタニ君が作詞・作曲・編曲をしていますが、彼の曲を早く聴いてもらいたいと思ったので必ず入れようと思ったんです。
――バンド内における3人の関係性は平等ということでしたよね。
渡辺 3人で食事をしていた時「バンドである以上、お互い気を遣いあうのはやめよう」と僕が言ったら、さっそく「ごはん粒ついてますよ」って言われて(一同笑)。そんな感じで仲良くやっています(笑)。
――sajou no hanaはキタニさんのアイデアからつけられたバンド名とのことでしたが、どのようなイメージで?
キタニ sanaさんのイメージに引っ張られたところが大きいですね。立ち姿とか、歌い方とか、そういったイメージから与える印象はロックバンドみたいに英語で「〇〇〇ズ」みたいなバンド名ではないだろうなって。そこで日本語をアルファベット表記にするというアイデアの元、いくつか案を出した中にあったこのsajou no hanaが一番メンバー間でシックリきたんです。
sana 荒涼とした何もない場所で咲いている一輪の花のイメージが、とても美しいなと思いました。あと言葉としての響きも綺麗だなって。
キタニ アルファベットにしたのは、意味を規定し過ぎない方が音楽を聴いてもらうときに余計なバイアスがかからないと思ったからで。はっきりと意味を伝えたいわけではなくて、一つのイメージに捉われるよりもいろいろなイメージを持ってもらった方がいいと思ったから。
渡辺 やっぱり曲を中心に楽しんでもらいたいからね。音楽から受け取ったイメージや印象を大切にしたいから。
――デビュー曲「星絵」は『天狼 Sirius the Jaeger』EDテーマです。作詞・作曲を渡辺さん、編曲をキタニさんが担当されていますが、どのような着想から制作を?
渡辺 最初は本当にまっさらな状態で、「この2人とやるならどんな曲が相応しいか?」を考えるところからデモ制作をはじめました。現在の「星絵」になるまで5曲くらい書いて、sajou no hanaとして最初に届けるべき音楽と、『天狼 Sirius the Jaeger』に相応しい音楽は何か、という観点から「星絵」に着地しましたね。アニメ制作サイドからは「ミディアムテンポの楽曲が欲しい」というリクエストを頂いていたのですが、バンドとしては1stということでアップテンポの要素も入れたい。だから「星絵」は両方の要素が盛り込まれた1曲になったんです。結果的に、静と動が混ざり合うような映像的な音楽の方向性に向かっていきましたね。
キタニ アレンジについては、翔さんが作ってくれたデモがいわば設計図になっていて、そこに描かれている世界を僕が素直にアレンジで組み上げて、広げるところは広げた、という感じですね。あとは少し具体的な話になりますけど、Aメロにフィンガースナップが入っているんですけど、これは僕が普段聴いている最近の洋楽によくある感じで。こういうちょっとしたことでも新鮮に感じてもらえそうな要素は、個人的にはできるだけ入れていきたいなって思っているんです。sajou no hanaというバンドとしての芯はちゃんと残しながら、自分が面白いと思える要素をアレンジで追求した結果が「星絵」に結実していると思いますね。「普通はやらないよね」ということを敢えて入れたりもしていて。たとえばサビのギターを多重録音してシューゲイザーっぽい感じにしたり。
渡辺 そうだね。普段からシューゲイザーを聴いている人にとっては「へぇ」と思うだけかもしれないけど、楽曲全体で考えたり、アニメのEDテーマとして捉えると「ここでこれやる!?」みたいな感じは、敢えて狙いたかったんですよね。
――音楽ジャンルに捉われない柔軟なサウンドデザインは強く感じました。
キタニ やりすぎも良くないとは思うんですけど、そのバランスは翔さんが計算をしてくれるので。僕の手元にデモが届いた段階で、「アレンジはこうしてほしい」というのは結構明確なんです。その中で最大限に僕の色を入れることが、任された役割でもあるのかなって。プラモデルの元を渡してもらって、僕は「この造形に対して何色塗ろうかなー」みたいな感じですね。そしてそのプラモデルの元はちゃんと“ポップス”になっているから。
――なるほど、分かりやすいですね。
渡辺 ポップスの範疇であるからこそ、色の塗り方としてただ綺麗なだけではなく“汚し”を入れても大丈夫、という感じですね。だからノイズやサウンドエフェクトも散りばめてあって、それを見たときにオリジナルなカラーリングに仕上がればsajou no hanaなのかなと。
――sanaさんは楽曲を聴いたときどんな印象を持ちましたか?
sana 割とネガティブな要素が強い歌詞だと思うんです。身近にある憂鬱……たとえば日常的に感じる息苦しさとか、悩むこと、葛藤することもそう。そういう表現を恐れずに、Aメロから歌としてしっかりと出していこうと思って最初は歌っていました。でも翔さんからは「そっちじゃないかな」と言われて。ただ感情をダイレクトに表現するのではなく、届けるために敢えて力を抜いたり、無表情な表現にしたり、でもサビでは一気にガツンと力強く歌って、感情の起伏や緩急を表現するようなディレクションをしてもらいました。まるでサビでシーンがガラッと変わるような、そういうイメージですね。
渡辺 歌の距離感って大切だと思うんです。ホールのような大きな会場で歌う歌と、目の前にいる人に語りかけるように歌う歌は、同じ歌でも別物ですからね。その表現を1曲の中で、まさにシーンや登場人物の意識が変わるように表現してもらいました。
――メロディとアレンジの主張が際立つ中で、ときには漂うように、ときには叩きつけるように歌うsanaさんの歌声はインパクトがありました。
渡辺 世界観の方向性と、歌とメロディとアレンジのバランスについては、音楽作家としてアニメ主題歌を手掛けてきた経験がすごく生きていると思いますね。
キタニ 僕たちの面白さって、結果的にたどり着く答えは同じかもしれないけど、それぞれの文脈が全然違うところでしょうね。
――カップリングの「夢の中のぼくらは」はキタニさんが作詞・作曲・編曲すべてを担当されていますね。
キタニ 個人的にはsanaさんの力まずに歌った優しいトーンの歌声がすごく気に入ってしまって、それを主役にして生かそうと思い、エレクトロニカ的なアプローチで作った曲です。歌詞の世界観もすべて、sanaさんに寄せて作り上げましたね。
sana だからだと思うんですけど、この曲はあまり迷いなく、私から出たものがそのまま答えになっていく感じがしました。その経験もすごく新鮮でしたね。
渡辺 キタニ君は言葉のセンスとかメロディの雰囲気とか、僕にないものをたくさん持っているんですよね。しかもちゃんとキャッチーだし、「やばい、メインコンポーザーのポジションを取られる!」と思いましたから(一同笑)。
――改めて今回のシングル、1つの作品としての統一感が素晴らしいですね。
渡辺 せっかくバンドとしてやらせてもらうし、sajou no hanaが初めて世に問う1枚になるので、やはり“作品”というものをたとえシングルでもちゃんと意識したいと思ったんです。それぞれの曲は単独でも良いと思える曲にしましたけど、曲順通りに3曲を聴くことで何かを感じてもらいたくて。
――最後に、sajou no hanaとしてメンバーのみなさんはどんな未来を思い描いていますか?
キタニ やるからには、日本のポップスシーンを席巻したいと思っています。やるからにはたくさん売れたいし、やるからには若い世代から厚い支持を獲得したい。そして大勢の若者たちが、何かを考えるきっかけになるような音楽を作り続けたいと思っています。
sana 私たち自身がまだ人前に出ていないので、「星絵」がリリースされたら聴いて下さったみなさんにお会いしたいなって。私はsajou no hanaを好きになってくださったみなさんと、まるで会話をするように音楽活動ができればと思っています。たとえばそれはライブかもしれませんが、その会話によって私も考えながら歌を届けていきたいです。
渡辺 僕はバンドって生き物のようなものだと思っているので、たとえば時代だったり流行だったり、僕たち自身の趣味嗜好だったり、そういうものによって変化していっても良いと思っていて。だから未来のsajou no hanaについては2年後、3年後の自分に任せて(笑)、まずは自分たちがやりたいと思えることに対してピュアでありたいです。この3人でしか生まれない音楽を、信じるままに作っていきたいですね。

【2018.8.17 Up】sajou no hana 渡辺翔 単独インタビュー


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――すでに作曲家・編曲家・作詞家として充分に成功している印象がある渡辺さんが、なぜ今改めてバンドを結成しようと思われたのでしょうか?
渡辺 翔 実は答えはすごくシンプルで、音楽作家として「楽しいこと」「面白そうなこと」を模索したその先に“バンドを結成する”があったという感じなんです。最近になって、たとえば一つのアニメ作品にまつわるキャラクターソングをすべて任せて頂けるようなケースや、自分の判断で作品をプロデュースさせて頂けるような仕事の任され方をするようになって、バンドという形態の活動に対して急に興味が湧いてきたんです。音楽作家というのは基本的に発注を受けて音楽を生み出す仕事ですが、自分が発注者の立場になって楽曲のアイデアを出して作ったり、全体像をイメージしながら音楽を構築、プロデュースしていくような、つまりはゼロをイチにするような音楽活動が僕の中で今一番楽しそうで、面白そうだなと思って。
――それを実現できるのがバンドだったと。
渡辺 僕の場合はそうですね。僕の音楽的なルーツって、実はほとんどがバンド・サウンドなんですよ。ヴィジュアル系バンドとかメロコアとかを学生時代はよく聴いていて、根本的な部分でギター・サウンドが好きなんです。具体的に言うとPIERROTや東京事変、あとジャンルだとポストロックとかシューゲイザーみたいな、暗くてノイジーな音楽も好きですね。最近では米津玄師さんとか一部のギター・サウンドに特化したボカロPの曲とかも好きで。ギターとかバンド・サウンドはずっと好きだったのに、今まで一度もバンドというものをやったことがなかったんです。
――メンバーとの出会いは?
渡辺 “自分からゼロをイチにできる音楽活動”については3年くらい前から漠然と考えていたのですが、ヴォーカルのsanaちゃんとはその頃に実は出会っていました。彼女は僕が審査員を務めたオーディションで見出されたシンガーなんです。キタニタツヤ君とは事務所(スマイルカンパニー)が同じなのですが、彼が事務所に入る前から「すごい」という噂は聞いていました。実際に聴いてみたら「確かにこれはヤバイ。めちゃくちゃイイ。」と。彼の作る楽曲っていい意味で作家っぽくないというか、自分のカラーを強く濃く打ち出しているところが僕には好印象だったんです。
――なるほど。
渡辺 3年くらい前から周りのスタッフに「何か自分から発信できるプロジェクトをやりたいな」と話したり、「自分がバンドをやるなら」みたいなイメージを基に好き勝手にデモを作ったりしていたんです。そんなときに『天狼 Sirius the Jaeger』EDテーマ制作のお話しを頂けたので、このタイミングで一気にバンド結成に動いたという感じで。
――3年くらい前から考えていたこと、そして出会ってきた才能たちが、一気に形になったと。
渡辺 そういうことですね。僕たちの場合は学生時代から組んでいたバンドではないので、きっかけがないとここまで具体的には動きにくくて。だけどそのきっかけを与えて頂いたおかげで、sajou no hanaを結成することができました。ただ、バンドってヴォーカル・ギター・ドラム・ベースとかが基本的な編成だと思うんですけど、僕がsajou no hanaとして考える“理想とする音楽”に必要なものはすべてこの3人で生み出せるなと思って。だからこの3人なんです。
――バンドの中での役割分担は明確に分かれているのですか?
渡辺 一応僕が最年長だしリーダーとして引っ張っていく存在になるのかもしれませんけど、メンバーの立場は等しくありたいなと思っていて。このバンド名もメンバーで話し合って、キタニ君が出してくれたアイデアを採用したものなんです。バンドの目指すサウンドについても、3人の特性が一番良い形で活きるのがベストだと思っています。加えて、それぞれのメンバーの才能がより活きる形をお互いが提案していくことも大切だと思っているんです。たとえばヴォーカルのsanaちゃんって、強く歌おうと思えばどこまでも強い歌で表現できる子なのですが、それを敢えてせずに抑制をしっかりと効かせて、内側に秘めた熱や、内省的な表現も引き出すことで、よりバンドとの一体感や独自の個性にまで高められると思っていて。
――その内省的でありながらエモーショナルな表現を求めるという部分、sajou no hanaの音楽にそのまま通じる部分かもしれませんね。
渡辺 そうですね。楽曲を構成するさまざまな要素に意味やメッセージは盛り込んでいくと思うんですけど、その答えをすべて歌詞や歌で言い表すのではなく、聴いて下さる方に委ねるような音楽にはしたくて。シングル「星絵」を構成する楽曲たちがまさにそうなのですが、“日常の中に潜む非日常”を楽しむような音楽と言えるかもしれませんね。ある人にとっての日常は、他人から見れば非日常かもしれない。そんな不思議な心の風景や物語を読み聞かせるような、まるで独創的な絵本のような世界観というか。僕たち3人が揃ってバンドとして何かを表現するなら、こういうことなんじゃないかな? って。敢えて言葉にするなら儚さとか、無常感とか、切なさとか……僕って意外と、暗い音楽が好きなので(苦笑)。
――アニソンにおいて数々のヒットソングを手掛けてきたという意味では意外に思う方もいるかもしれませんが、たとえばClariSに提供している曲も実は暗い曲が多かったりしますよね。
渡辺 それ、実は僕も最初は気づいていなかったんですけど、人から言われてハッとしたんです。「渡辺翔の曲って曲調は明るく聞こえるのに、歌詞が絶望的だね」とか(笑)。音楽作家として手掛けてきた提供曲にも自然と沁みだしていたんでしょうね、僕のダークな部分が(笑)。
――つまりsajou no hanaはその要素が色濃く出てきていると。
渡辺 そうですね。そこにsanaちゃんやキタニ君が持っている要素が加わるので、ただ単純にダークな音楽性というわけではなく、もっと複雑な色味や立体性を持ったバンドだと思っています。あとバンドというとロックをイメージされる方も多いと思いますが、別にロックに限定するつもりもなくて。音楽から見えてくる“色”が同じであれば、音楽ジャンルに対して余計なこだわりは持たずに作りたいと思っていますね。
――今のアニソンって、音楽作家がアニソン・アーティストや声優アーティストに楽曲提供して成立している既存のスタイルと、アニメ業界に軸足を置かないロック・バンドやアーティスト、シンガーソングライターなどが参戦して主題歌を担当するようなスタイル、両方が存在していますが、sajou no hanaの立ち位置はどのように考えていますか?
渡辺 実は僕個人として曲を作るときも、sajou no hanaとして作るときも、その丁度真ん中を射抜きたいと思っているんです。たとえばアニメ業界に軸足を置かないバンドだと「ライブで観るとかっこいいけどアニメの映像と合わせるとマッチングしない」ということって、狙って作っていなければ当然起こりうると思うんです。やはりアニメってさまざまな要素が複雑に重なり合って成立しているので、相応しい音楽の作り方はあると思っていますから。でもsajou no hanaは、アニメと合わせて聴いても「これはバンドだね」と思えるサウンドをギリギリまで追求したいんです。あと少し踏み込むと「これはアニソンだね」になる、本当にギリギリのところまで。
――その絶妙な感覚は、10年間の音楽作家活動を経て得たものなのかもしれませんね。
渡辺 僕は音楽を作る仕事をしていますけど、感覚としては学生の頃から今までずーっと音楽リスナーなんですよ。僕の作編曲家としてのポリシーは、「常に自分が普段聴きたくなる曲を作りたい」なんです。有り難いことに“ヒットメーカー”と言っていただくことがあるのですが、「ヒット曲を作ろう」と狙って作るのは僕の場合は違うんです。僕は「今の自分が聴きたい曲」を頂いたオーダーの中で作るのが好きなので。それくらい、僕の耳はリスナーとして世間一般の感覚だと思っています。音楽作家として10年間で培ってきた感覚と、sanaちゃんやキタニ君がいるからこそ生み出せる新しい表現。sajou no hanaは今僕が一番聴きたい音楽を生み出せる唯一の存在だと思っていますし、だからこそアニソンの業界的にもいい意味で浮いているような、そんな面白いバンドになるんじゃないかなって思っています。